死刑廃止論と被害者感情

被害者遺族「死んで償え!死刑執行ボタン押させろ!反省しただと?だからなんなんだよ!」 :アルファルファモザイク
いつもの不毛な議論だが、コメントの後半はなかなか面白い奴らが来ているな。いい意味で。


廃止論者の主張は、

  • 冤罪の可能性
  • 残酷
  • 受刑者の人権
  • 死刑制度維持には金がかかる
  • 法を以て殺人を行うことの是非
  • 執行者のメンタル

が目に付く。
死刑になるような人は、冤罪でない限り更正の可能性は絶望的なので不要。ちなみに、戦前に冤罪死刑はあったというのを何かで読んだ。
残酷かどうかは、むしろ人道的な殺し方であるという意見の方が多い。
受刑者の人権など無い。人権を剥奪するために命を奪うというのが死刑だと思っている。死刑囚だけでなく、多くの長期受刑者は更正の余地がほとんどないのが現実だそうだ。
金がかかる、というのは、旧制度(現行死刑制度)がいくらかかって、新制度(終身刑制度など)がいくらかかるのかがわからないと話にならない。
法を以て殺人を行うことについては、「人を殺してよいということは、自分が殺されてもよいと認め」ることと、自分が何らかの間違いで死刑を宣告される可能性を述べているが、この辺は自分が気をつけるしか無いし、まともに生きているのに死刑になるような社会にならないように行動するしか無い。
唯一、賛成というか躊躇いがあるのは、実際に刑を執り行う人たちの心の問題。「自分なら押せる」とか言っている連中は、受刑者が他人だからそう思えるだけだ。受刑者たちは人の道に外れたとはいえ同じ人間であり、刑務官の皆さんは人間として受刑者たちと毎日顔を合わせている。それをある日、間接的とは言え自らの手で刑を執行しなければならないのである。こういう状況が平気だという人間は、一般的な日本人としては、まずまともではないだろう。


俺は継続派で、その上現行法は量刑が軽すぎると思っているくらい。だが、刑務官OBの談話を聞いたりすると、それも難しいというのが分かる。